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July 08, 2012

プラハ演奏旅行報告(5)

演奏会の後、打ち上げもあり、コバケンさんを囲んでの興奮冷めやらぬ時を過ごしました。この演奏会のために、現地プラハでも多くの方々にお世話になりました。その現地の人たちも交えての打ち上げでした。

さて、その翌日、最短コース組は帰国の途につきました。この1週間のルームメイトも帰国組でした。バスに乗り込む仲間を見ていると、なんか祭りの後・・・という寂しさが沸いてきました。じゃ、また日本で!を合言葉のように見送り、バスが小さくなるまで、居残り組はその方向へ手を振っていました。

次に、オプショナルツーア参加組のバスが出ました。5人ほどでしたが、そのバスを見送ると、残ったのは、10人ほど。それぞれ自分たちで今後のコースを回る人たちです。ワタシは、1日プラハに延泊して、バイオリン母娘さんとドレスデン日帰りを計画していました。

プラハからドレスデンまで、クルマで約1時間、というタクシーに出会ってしまい、電車だと2時半なので、片道を奮発しました。そのタクシー、国境越えに備えて、ガソリンスタンドに停まって、屋根についているTAXIを外して、ドアに貼ってあるTAXIナンチャラマークや、連絡先電話番号シールを外したのです。その前に、ケイタイで電話していたりと、怪しい???行動を取っていたので、「日本人美女3人を確保、どこへ連れてゆけばよい?」などと話しているのではないか?などと冗談を言いながらの1時間ドライブ。片言の英語の運転手さんは、けっこうまじめな青年でした。

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ドレスデンといえば、マイセン陶器。マイセン博物館へはいけませんでしたが、ドレスデン王宮の壁は見事でした。
ザクセン王の居城で、第二次世界大戦で破壊されたドレスデン宮ですが、マイセンの磁器タイル製の「君主の行進」は奇跡的に難を逃れたとのことです。約25,000枚ものタイルで構成され、歴代の王が描かれています。このなかに、マイセン磁器を誕生に導いたアウグスト強王の姿もありました。

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前日は、プラハ春などで演奏会場にもなるドボルザークホールでの演奏会でしたが、ドレスデンには、ゼンパーオーパーSemperoper(ザクセン州国立オペラ劇場)があります。旧市街地にあるオペラ劇場で、1828-41年建築家ゴットフリー・ゼンパーにより建てられたが第二次世界大戦で壊滅的な被害を受けるが、その後、1985年に修復されました。リヒャルト・ワーグナーの「タンホイザー 1845年」、「さまよえるオランダ人 1843年」、リヒャルト・シュトラウス「サロメ 1905年」、「ばらの騎士 1911年」など初演された作品も数多くあるオペラ劇場。

このあたり、東京でいう上野、とでも言いましょうか。オペラ劇場、王宮、美術館、博物館、教会が多く立ち並び、エルベ川沿いには、人々があつまり、日曜日の午後を自由に過ごす、そんな雰囲気がありました。

ドレスデンから、帰りは列車で2時間。コンパートメントは、予約席のみ名前が入っていて、席番号が空欄のところは自由席なんですね。たまたま、ワタシが座った席だけが予約席で、途中で空きコンパートメントを探し移動しましたが、順調にプラハ駅へ到着。そのコンパートメントには、ワタシが好き!なファッションの女性がいました。そうそう、その人のセンスを盗まなくちゃという感じでした。

ホテルに戻って、最後の夜。バイオリン母娘さんたちの部屋で、日本から持ってきたけど食べちゃわなくちゃ、というラーメン、ウドン、オカユなどを一緒に戴き、ワタシは部屋のミニバーからビールを2本持ってゆき、モルダウ川を窓から眺めながら、この1週間の旅行のことを振り返ったり、日本でのこと、これからのオーケストラのことなど、いろいろと話していても、まだ外は暗くならない・・・ヨーロッパの夏、白夜なんですね。

最後にプラハ城のシルエットです。モルダウ川右岸のイタリアンレストランからの一枚。夕立ちが来たので、ビニールのブラインドが下がってきました。雰囲気ありますよね。

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July 07, 2012

プラハ演奏旅行報告(4)

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プラハ市内の壁ポスターコーナーに、私たちの演奏会も貼られていました。その前で立ち止まると、通りがかりの人たちが、TOKYO?などと、日本人が日本人のポスターを見ているのが珍しかったのか、声を掛けてきました。Yes、tomorrow's night in Dvorak Hall!などと伝えたりしました。

さて、7月7日(土)、本番の朝、いままで夕立だった雨が、午前中から降っていました。ウーン、演奏会の当日に雨だと、お客さんが減ってしまうな・・・と傘をさして、最後のリハーサルへ向かいました。
ホールも3回目のリハーサルとなると、椅子の座り心地、譜面台の高さ調節にも慣れ、右手頭上に広がるパイプオルガンや、管楽器メンバーの一人一人が見えてきました。もちろん、コバケンさんの位置も、コンマスの示すポイントも、見えてきました。

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本番そのものの写真は、自分がステージにいたので、お届けすることがまだ出来ませんが、素晴らしかったです。

さて、演奏者からの内緒話・・・

一曲目:ベルリーズ「ローマの謝肉祭」
この曲はとても勢いのある曲で、最初の「ラ」が、とても気持ちよく始まる曲なんです。練習の度に、この始まりをとても楽しく弾いていました。ところが、本番、最初の最初の音ですが、指の位置が違っていたらしく、いつものように勢いよく弓を動かしたら、なんと出た音が半音上がっていた「b」だった。。。これは慌てました。なので、その1フレーズ、音が小さくなってしまいました。あ、これはワタシだけのことですけど。

二曲目:ベートーベン「トリプルコンチェルト」
ソリストが、ピアノ、バイオリン、チェロ、と3人もいる、珍しい協奏曲です。素敵な曲です。プラハのロブコビツキ家がベートーベンのパトロンであったからこそ生まれた曲。ということ、プラハに来て知りましたが、そう知るとなると私たちの心意気も変わってきます。
3楽章でしたか、3人のソリストが掛け合いながら、ユニゾン(同じ♪を弾く)になったりするところで、いままでにない速さになったのです。えええっ、こんなに速くなって大丈夫か?バイオリンが速くなれば、チェロも速くなる、ピアノも指がものすごい速さで鍵盤を走っているに違いない、それぞれがプライドを持って誰も速さに遅れることがない・・・私たちオケは後ろで、心臓バクバクしてました。ちょっとした区切りで、ピアノが元に戻すように誘導して、事なきを得ましたが、素晴らしい一瞬でもあり、ドキドキの一瞬でもありました。

三曲目:チャイコフスキー「交響曲第五番」
コバケンさんとの2回目の演奏となるこの曲。前回のときは、ワタシは腱鞘炎のため、客席にいました。そのときの熱い演奏、プラハで再び。そして、今回はワタシもその中にいました。チャイ5と呼んでいるこの曲は、大学2年のときに初めて弾いてから、数回目だと思いますが、いいですね。チャイコは。
コバケン特有の唸り声や、練習だからだろうと思っていたコバケンが、「みんなの気持ちをホールいっぱいに届くように!」というときの動作が本番でもあったり、フォルテ・ピアノの位置や、ほんの一瞬のパウゼなど、コバケンならではのチャイ5。
しかし、4楽章、オケ全体が迷子になりました。迷子とは、それぞれの弾くパートが合わなくなって、どうしたらよいのか、誰に合わせたらよいのか、わからなくなることなんですが、練習で一度も無かったようなことが本番で起こる、それがオーケストラ。ビオラの譜面でいうと3段くらいの間、オケ全体が迷子でした。でも、ここへくれば、ティンパニのドン!という大きな一拍がはいるから、そこまでなんとか辛抱・・・ティンパニの久保先生はちゃんとそこで私たちに道しるべを示してくれる、そこまでの辛抱・・・、そういう信頼感がありました。
久保先生の一拍目に助けられて、オケ全員が再び一箇所に集まり、集団となって最後まで駆け抜けました。最後は最後でとにかく速くなって、これも皆、意地でついてゆく、金管楽器もコントラバスも、全員が1つになって曲を終えた瞬間、客席からは、大きな拍手。

目の前に座っていた、ギンガムチェックシャツの若い男の子3人組は、とにかく、楽しかったようで、真っ先に立ち上がって拍手をしてくれました。
そして、次々に立ち上がる人が増えて、全員からのスタンディングオベーションを戴きました。その拍手に感謝するように、金管楽器の男の子たちが、両手で広げるような大きなチェコの国旗を掲げて応えました。客席には、日の丸の扇子を振っていた男性もいました。
ステージから、私たちは、正面はもとより、二階席左、二階席右、二階席正面へのお辞儀、続いて、一階席左、一階席右、一階席正面へのお辞儀、そして、ホール全体へのお辞儀など、この素晴らしいホールで演奏できたこと、そしてこのような素晴らしい拍手を戴いたことへの感謝を込めて頭を下げました。

ステージ上で、団員同士が、お互いにご苦労様、お世話になりましたなど握手を交わしているころ、お客さんたちは帰り始めました。このホール、客席にタテの通路が無いので、みな、右か左にでてホールを出ることになるのですが、中には、ステージに一番近い出口まで降りてくる人もいらして、その人たちが、笑顔で手を振ってくれる。ワタシは、コントラバスの男の子と一緒に、そのお客様がお帰りになるまで、ARIGATO GOZAIMASHITAと挨拶を送り、手を振って最後のお客様までお見送りしました。

なんとも、去りがたいホール、そしてステージでした。

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July 06, 2012

プラハ演奏旅行報告(3)

本番ホールでの初めての練習です。本番前に3回も、この場所で練習できることは、なかなかないこと。だから、ホールに入って、すぐパチパチと記念撮影をしないこと、まだ2回、練習がありますからね、と幹事長から注意がありました。

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とにかく、残響が素晴らしいです。自分の楽器が、やはり生まれ故郷へ戻ってきた、そういう感じの音を出します。日本での調整、弓の毛替え、弦の張替えなどは済ませてきたものの、やはり、現地の空気にしっくり合うのでしょうね。今回は、5回目の欧州演奏旅行ですが、そのたびに、ワタシのビオラはイタリア生まれ、というのを実感させてくれます。

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July 05, 2012

プラハ演奏旅行報告(2)

プラハのルズィニエ国際空港に到着して、2台の大型バスに乗り込み、インターコンチネンタルホテルに向かう道すがら、私たちが3日後に演奏会をするホールの前を通りました。威厳があります。

0705_3これは、ルドルフィヌム (Rudolfinum)という音楽公会堂です。モルダウ川(ヴルタヴァ川)の右岸に建ち、何十年にもわたってチェコ・フィルハーモニー管弦楽団の本拠地で、毎年5月と6月のプラハの春音楽祭では主要な開催地の一つとなっています。
私たちが演奏会を行うのは、このルドルフィヌム内にあるドヴォルザーク・ホール。ここは、ヨーロッパのコンサートホールの中では最古のものの一つであり、音響効果の面でよく名前を知られている。1896年1月4日、ここでチェコ・フィルハーモニー管弦楽団の最初期の演奏会が開かれ、アントニン・ドヴォルザークの指揮によるものだったといいます。

0705_2そして、その正面玄関に立ち、後ろを振り向くと、ドボルザーク像。
劇場の正面玄関をじっと見ている、そんな感じでした。
ドボルザークといえば、わたしが大学に入って、ビオラを初めて持った秋の演奏会のメインが、ドボ8、そう、ドボルザーク作曲の交響曲第8番でした。そして、ドボルザークは、ビオラ弾きでもあったのです。ワタシにとって、親しみのある作曲家なのです。その名前を冠したホールで演奏会が出来るなんて、なんて幸せなことでしょうか。

翌日からは、本番に向けて、朝10時から1時までの練習があります。そのため、今日は軽く、小腹を満たす程度のお食事にしました。インターコンチのすぐ前に、ビアホールがありました。イタリアが3メートルおきにジェラート(アイスクリーム屋)があるように、チェコには、3メートルおきにビアホールがある、そんな感じです。まずは、ピルスナーウルケル0.3リットル。
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July 04, 2012

プラハ演奏旅行報告(1)

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7月4日、朝6時45分新宿発のリムジンバスを予約。そこまで、カレが送ってくれましたheart 感謝。今回カレはお留守番なのです。で、早朝の首都高で、あっというまに新宿。予定より早い6時30分発に乗り込み、一路成田へ。とにかく道は順調、集合時間8時15分の30分も前に到着。

成田空港では、楽器を担いで、スーツケースを転がしながら、メンバーが集合。それぞれに搭乗券を貰って、次に集合するのは機内。

さて、まずは、外国製品持ち出し申請カウンタへと行きました。申請するものは、ビオラ、弓、エンゲージリング(ダイヤモンドですものね!)、腕時計、ペンダントなど・・・ 税関の人が、「楽器を持った人が多いですね、海外での演奏会ですか?」と尋ねてきました。「はい、プラハで演奏会をしにゆくのです。アマチュアなんですけどね」というと、二人の税関吏さんは、キオツケの姿勢になって、「がんばってらしてください。成功をお祈りします」と。素敵な激励メッセージをいただきました。

次に、搭乗時刻までタップリあるので、どうしようかな、と。昔なら、DUTY FREEですでに大荷物・・・みたいなこともありましたが、今では、PERFUMEのところで、自分の好きな香りを振り掛けるのが好きです。いま、機内には液体は持ち込みに制限があるので、香り関係が持ち込めない。でも、長い機内、好きな香りと一緒にいたい、そういう気持ちから、ハンカチや、自分に、振りかけてます。

それでも時間はタップリ。そこで飛行機会社のラウンジへ。弦トレの先生のカードでUAのラウンジに、すでにそこには2名。その後、コバケン先生やお嬢さんも一緒になり、搭乗まで、ゆっくりと過ごすことが出来ました。

さて、これから、オーストリア航空で、ウィーン乗換えで、プラハに入ります。ウィーンまで11時間、その先は1時間ほどとか。

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